ハワイ式?ブルカノ式?噴火の種類と特徴について
日本は世界有数の火山大国で知られています。近年では、日本国内御嶽山の噴火や新燃岳の噴火が発生し、周辺地域に甚大な被害を及ぼしました。また、数十年後以内に富士山でのマグマを伴った大規模な噴火が危惧されています。
そんな火山大国の日本に住んでいる以上、噴火の知識は身につけておかなければなりません。
今回はそんな噴火の種類や特徴について学んでいきましょう。
噴火とは?
噴火とは、火山の地下や海中からマグマなどの物質が地表に噴出する事を指します。
しかし、一言に「噴火」と言っても実は様々種類が存在するのです。
マグマそのものが地表面に噴出する「マグマ式噴火」や火山内部の水がマグマによって温めら地表面の岩盤面だけが爆発的に吹き飛ぶ「水蒸気噴火」。
また火山内部こ水とマグマが触れる事で、マグマと水蒸気の両方が噴出する「マグマ水蒸気噴火」など噴火の種類は多岐に渡ります。
噴火の種類と特徴
上記でも触れましたが、噴火は大きく分けて3種類存在します。
- マグマ式噴火
- 水蒸気噴火
- マグマ水蒸気噴火
この噴火の種類によって、噴火の規模や被害が異なってきます。それでは詳しく見ていきましょう。
マグマ式噴火
マグマ式噴火とは、マグマが地表面に噴出する噴火の事を指します。一般的に噴火と言われるとイメージするのがマグマが火山口から噴き出ている様子でしょう。マグマ式噴火はこれに当たります。
水蒸気噴火やマグマ水蒸気噴火よりも規模が大きく、周辺地域に多大な被害を与えます。また富士山で噴火が危惧されているのはこのタイプの噴火です。
そんなマグマ式噴火の中にも、細かく種類が存在します。
それでは詳しく見ていきましょう。
ハワイ式噴火
ハワイ式噴火とは、ハワイの代表的な火山であるキラウエア火山で見られるタイプの噴火です。
このタイプの噴火の特徴は、爆発を伴わず、連続的に溶岩が流れ出る事である。その為、マグマ式噴火の中でも比較的安全でマグマをすぐ間近で確認することが出来、観光スポットになる事が多い。
マグマの粘性も低く、高温のマグマが比較的ゆっくり流れ出るのも特徴の1つです。
なおハワイ式噴火は、アイルランドや日本の伊豆大島で見る事ができる。
ストロンボリ式噴火
続いてストロンボリ式の噴火についてご紹介します。
ストロンボリ式噴火とは、粘性の低いマグマによってもたらされる爆発を伴う噴火の事です。
爆発を伴う噴火の中では、比較的小規模と言われていますが、噴石や火山弾は高度数千メートルに達する事もあります。
またこれらの形式の噴火は、長期間にわたり断続的に続く事が多く、その影響によりスコリア丘と呼ばれる円錐台の地形を形成します。
この地形は、日本では阿蘇山の火口近くで見る事ができます。
ブルカノ式噴火
ブルカノ式噴火とは、粘性の高いマグマによって引き起こされる爆発的な噴火の事を指します。
イタリアのブルカノ火山から由来しています。
爆発的な噴火を伴うので、周辺地域に多大な影響をもたらします。日本で多く見られるマグマ式噴火のタイプで近年では桜島等で見る事ができます。
プリニー式
プリニー式は、ここで取り上げたどの噴火よりも最も広範囲に被害を及ぼす噴火のタイプです。
かつてイタリアのポンペイという街を消し去った噴火もヴェスヴィオ山のプリニー式の噴火だったと言われています。
噴火によって噴き上げられる噴煙は高度5万メートルの成層圏まで及ぶ事もあり、周辺地域のみならず地球環境を一変させてしまいます。
かつては、日本の富士山でも1707年に宝永大噴火と呼ばれるプリニー式噴火を起こした事が知られています。
水蒸気噴火
マグマ式噴火の種類が分かったところで、次は水蒸気噴火について学んでいきましょう。
日本では、記憶に新しいところ2014年に長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山で水蒸気噴火が起こりました。この噴火により50名以上の登山客が命を落とすことになりました。
水蒸気噴火とは、火山内部の水とマグマが触れることなく、間接的に温められることにより火山内部の圧力が高まり火口近くの地表面が噴き上げられる噴火である。
この噴火は、広範囲に被害が及ぶ事がない比較的小さな噴火ではあるが、前兆がわかりにくい為、噴火口から距離が近いと火山弾によって命を落とすこともある。
マグマ水蒸気噴火
マグマ水蒸気噴火は、地下のマグマが火山内部の水と直接的に触れる事により引き起こされる噴火の事である。
水蒸気噴火とは違い、マグマ片が火口から噴出されるのが特徴的です。日本ではかつて三宅島で同様の噴火が起こりました。